朝日岳山頂 |
11:30 駐車場を出発
もう昼に近い時間だが、大弛峠はまだガスに包まれていた。
湿った登山道に入り、幻想的な霧の中を登っていくと、下山してくる数グループと擦れ違う。 ・・・”今日は泊まりですか?”と、声をかけられ少し格好が悪い!!
12:20 朝日岳で昼食
鬱蒼とした林の中を、いくつかの小さなピークを越えていくと朝日岳手前の岩場に出た。 ここでようやく眺望が開け、国師ケ岳方面の山並みが見えてくる。 山頂は雲の中で見えないが、尾根を過ぎてゆく風と、開放感が心地良い。
岩場の上部では数人の登山者が休憩し食事をしている。 そこを越えるとすぐに朝日岳山頂である。反対側の急斜面から金峰山方面の展望が開けるはずだが、雲に隠れて視界が無い。 山頂にはいくつかのベンチがあり、ここで昼食にする。
ゆっくり食事をしながら天気の様子を観察する。 金峰山方面は雲に包まれ、朝日岳のコルをガスが勢い良く流れていく。 暫くすると雲が切れ始め金峰山の稜線が見え隠れするようになってきた。 天気次第で、ここで引き返すことも考えていたが、思い切って金峰山までピストンすることにする。
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森林限界を超えた稜線 |
赤ちゃんを背負った若者夫婦
荷物を整理し歩き出す準備をしていると岩場の急坂を若い夫婦連れが登って来た。 大きな荷物を背負っているな”と思っていたが、よく見るとお父さんの50Lザックの上に1〜2才位の赤ちゃんが乗っているではないか!
お父さんのパワーも凄いが、赤ちゃんも立派だ。 この急坂を登ってくるのにも全く動揺していない様子である。 ザックの上のあの高さでは、大人でも恐怖心が沸いても不思議ではない・・・。
山頂に着くと、夫婦はベンチに赤ちゃんを下ろしミルクを飲ませていたが・・・将来あの子は、山が好きになるのか、はたまたこの体験で山嫌いになるのか・・なんて考えてしまった。
13:50 開放的な稜線に出る
朝日岳の急坂を下ると、そこからは歩きやすい緩やかな登山道が続く。
一時間程歩くと、道の両脇に石楠花の群生している場所に出る。 石楠花を掻き分けて登ると、森林限界を越え突然視界が開けた。 ・・金峰山の稜線である
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アズマ石楠花 |
アズマ石楠花の花
ハイマツの間には、名前は不明だが小さな白い花が群生してお花畑の様だ。その中に薄いピンクの花が転々と咲いている・・・アズマ石楠花である。
少し盛りは過ぎている様だが、ようやくこの可憐な花を見ることができた。
稜線を見渡すと、緑の絨毯の中に点々と石楠花が可憐な花が咲いている。 登山道から踏み込まないように注意しながら望遠レンズで写真を撮影。
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霧の流れが早くなり、時折日も差してくるまずまずの天気だ。
今登って来た道を振り返ると、ガスの流れと太陽光線が尾根を見事な色合いで輝かせている。
・・・こんな景色を見ると、いつもの事ながら”やっぱり来てよかった”と、改めて満足してしまう。
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ここから金峰山山頂までもう一登りする。
山頂までは、大きな岩の上を飛び歩きながらの登りだが、時折ガスの切れ間から見える景色と、稜線を吹き抜けていく風が心地よい。
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霧に霞む富士見平へ続く稜線のピーク |
14:10 金峰山山頂(2598m)
山頂は大きな岩の塊で、岩のトンネルを抜けたところに山頂の標識があった。
ガスが谷から吹き上げてきて視界は悪いが、ここで一応記念写真を撮る。
南方には富士見平らに続くピークと、名物の五丈岩が霧に霞んで見えている。
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イワカガミ |
イワカガミが満開
山頂から五丈岩へ下ってみる。
五丈岩手前の鞍部の岩陰には、イワカガミが幾株も可憐なピンクの花を咲かせている。
特に、五丈岩の左肩には約2mほどの大きなイワカガミの群生があり、丁度満開で見事なお花畑になっていて見事だ!
三脚を出し、じっくりと写真を撮影する。
風が強くて、被写体ブレになるので慌てずにチャンスを待つ。 ・・いつも時間が無く背負っていった三脚を使いことが少ないのだが、今回はしっかり撮影してきた。
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五丈岩で展望を楽しむカップル |
15:30 下山
五丈岩では、時折ガスが切れ、僅かの時間だが展望を味わうこともできた。
写真もしっかり撮影できたし、そろそろ引き上げることにする。
比較的歩きやすい道をハイペースで朝日岳の山頂まで一気に下りここで一休みする。
明るいうちに車までつきたいので、2〜3分休憩でまた歩き出す。
ガスに包まれた林の中は、思いのほか暗く、ついついペースが上がってしまう。
2〜3個所のピークをこえると、ようやく車の音が聞こえてきた・・・峠の駐車場が近い。
17:30 大弛峠に到着
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